2日目その1 タシケント~ウルゲンチ~ヒヴァ

4月17日(水)

【主なスケジュール】

 6:00 タシケント  出発

 7:25 タシケント空港 発

 8:55 ウルゲンチ空港 着

10:00 ヒヴァ メロスB&B 着

ヒヴァ イチャン・カラ 観光

ヒヴァ メロスB&B 泊


午前6時出発にあわせて、5時起床。前夜に買ったパンとりんごを口に入れるがあまり食べられず。私の場合、海外の食事はちょっとした違和感が勝って日本ほど食べられない。特に旅の始めは食が細い。元来食いしん坊なので、これに気付くまでは「あの店にもこの店にも行きたいぞ食べるぞ」→「なんで無理なの…」の繰り返しだった。仕方ない。

タクシーが来るまでに外を散策して写真を撮るつもりでいたのに、ここでトラブルが発生する。部屋の扉の鍵が回らない。この鍵の固さには前日から手こずっており、やばいなと思っていたらとうとう動かなくなった。旅をするうちに知っていくのだが、ウズベキスタンの鍵は日本とは違う。見た目は普通のシリンダー錠なものの、1回転目で半分閉まって2回転目に完全に閉まる構造だ。そして固い。どこの宿でも開け閉めに苦労した。それを差し引いても、このドアの鍵は途中から回らない。数分格闘したのちに私はあきらめ、アパートの外に出て、ドライバーさんに助けを求めることにした。
人生で「ヘルプ・ミー」って言う機会がやってくるとは思わなかったよ! そして迎えを頼んでおいて良かった…最悪閉まらなくてもドライバーさんが管理人さんへの証言をしてくれる…。そのドライバーさんもうんうん唸りながら鍵を回そうとするが動かず「トゥー・ディフィカルト…」に同意してもらえる。それでも最後には鍵がかかって無事に出発できました。

早朝のタシケント市内を走って、国内線の空港へ。国際空港とは場所が離れている。

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空港と駅のデザインはこの白と青で統一されていた。見た目も機能もコンパクトだ。

 

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建物内。左に荷物の金属探査機がある。空港の門にもあって、2回もチェックされる。交通機関の荷物検査はどこも警察のお仕事だった。

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両替所は日本円もOK。保安検査を抜けての搭乗口。欧米人旅行客と現地の方の半々でしょうか。日本人はおろかアジア人も見かけなかったように思う。2、3歳の女の子でも髪を隠す帽子をかぶっていた。イスラム教圏ではの商品だなあ。バスで飛行機に向かい、タラップをのぼる。

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機内で自分の席に座ろうとしたら、3列シートをファミリーが占領しており、大柄なお父さんに「あっち座りなよ」とジェスチャーされる。これ、レポで読んだやつだ。ウズベキスタン国内線は座席指定が適当で自由席になるよってやつだ。そうか、この地での習慣ならば仕方ない……と私は空いている窓際の席に座るも、あとでやってきたお客さんに「そこは私の席」と言われる。そりゃそうですよね、でもさ。と私も「自分の席に他人が座っていて」と拙い英語で伝え、通じたかはわからないが、お客さんは乗務員さんと何事か話して別の席に座られた。追い出されなくて良かったです。

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機窓から地上を臨む。タシケント上空では緑が多いが、西に進むにつれて茶色い砂漠に変化していく。キジル・クム砂漠だ。テュルク諸語で「赤い砂」を意味する。

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アム・ダリヤ川。キジル・クム砂漠を南東から北西へと横断しており、流域には古代から街が作られた。川が移動するたびに街も移動したそうです。

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ウルゲンチ空港では、タラップ下りたあと徒歩で建物に向かう。内装に青いタイルがあしらわれていてテンションが上がった。今回預け入れたスーツケースは、私のが最初に出てきました。前日の借りを返された気分だ。
ここでもホテルに迎えを頼んでおいたので、ゲートでカードを掲げたドライバーさんを見つけて車に乗る。ヒヴァまで10ドルでした。道中は、平らな光景が真新しかった。関西人は「ちょっと行ったら山」が普通だし、高層ビルもマンションもないものな。幹線道路を走っているので街並みは整備されていて、道路沿いの植栽がきれいだった。まったく同じデザインの建売住宅が並んでいたりする。


約1時間で、世界遺産都市ヒヴァへ到着。シルクロード時代に東西交易の中継都市となった場所だ。城壁は外壁と内壁の二重構造で、外城をディシャン・カラ、内城をイチャン・カラと呼ぶ。「カラ」は城という意味だ。外城の建築物は破壊されてしまったが、イチャン・カラの内側にはモスクやマドラサ(神学校)が残っている。私が二泊するホテルは、このイチャン・カラにある。

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数部屋の家族経営で、スタッフのお子さんがロビーにいたりとゆるい雰囲気だ。オーナーは三十代くらいの男性だった。ロビーで靴を脱いで入り、朝食室に案内される。
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ウェルカムドリンクにグリーンティーとビスケットをいただく。グリーンティーは、ウズベキスタンのどこでも飲まれている庶民的なお茶で、日本の緑茶と比べるとあっさりしておりいくらでも飲める。私はこれが大好きになって、ひたすら飲んでいた。ポットと皿はウズベキスタン特有の綿花模様で、この先いっぱい見ることになる。10時前で、他のお客さんも朝食中だった。

準備編で書いたように、このホテルは古代ホレズム王国の遺跡ツアーの手配をしてくれるからと選んだのだが、立地も内装も最高でした。ここからホテル紹介です。

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朝食室。天井の模様はどの部屋も違っていて美しかった。ヒヴァの他の歴史的建築物に倣っている。
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椅子もね、こんな凝った彫刻が施されていて天鵞絨張りっぽかったんですよ。

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中二階などに共有スペースが作ってある。壁の布はスザニ(刺繍布)。

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私の部屋。バルコニー付きもあるが、普通のツインだった。まあ一人客だもんな。ベッドの横幅が細いのはウズベキスタン特有らしい。トイレとシャワーブースは広め。清掃とシーツ・タオル交換がなかったけど、ツインだから翌日のタオルはもう1セットを使った。Wi-Fiはロビー限定で大変遅く、スタッフも同じ回線を使っている。これが原因で出発日に小さなトラブルが発生する。

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屋上さいこう!! イチャン・カラの城壁の向こうにミナレットマドラサのイーワーン(門)が見える。希望すればここで夕食が取れるそうです。

 一服したあとはさっそく観光へ。